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曹操

・・・宝探しか?

・・・

・・・

世人が追い求める 栄誉を遠ざけ

口が止めることのできぬ 言葉を断ち

心が断ちきれぬ 親兄弟を捨て

天地をもって 棟木・軒(のき)とする。

・・・いい気なものだ。 

 

邪魔をした。

心腹の友に少し似ていたものでな。

 

-神亀は
 寿(いのちなが)しといえど
 竟(おわ)る時あり-

-天(そら)とぶ蛇は
 霧に乗るも
 終(つい)には土灰になれり-

 

-志在千里 (志は千里に在り)

 烈士暮年 (晩年になっても)

 壯心不已 (雄大な志は、やむことがない)

 盈縮之期 (長短ある寿命も)

 不但在天 (それを定めるのはただ天(の手)にだけにあらず)

 養怡之福 (自ら幸福を培うように心懸ければ)

 可得永年 (長寿を得ることができるのだ)

 幸甚至哉 (はなはだ幸いの極みであることよ)

 歌以詠志 (志をもって歌を詠わん) -

 

石徳林

この詩は、あんたの作か?

宝の話だが

私は3つの宝を手にして死ぬ。そのために生きている。

 

-人をいつくしむ心。-

-何ももたぬ暮らし。-

-人の先に立たぬ生。-

           老子

 

曹操

俺とはまるで違う。

 

石徳林

だが、同じだ。

自分が生きる力に一点の疑問も抱いたことがない。

 

曹操

貫けよ 寒貧。 

 

石徳林

あんたもな 奸雄。

 

- 志は千里にあり -

- 壮心やまず -


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