食堂「亜粗美菜」マジ女のOGみなみが営んでいる。
ここ最近は、マジ女の生徒達の憩いの場と化している。
勿論、一般の客の迷惑にならないように、店内では騒いだり、行儀の悪いことは禁止である。
今日も今日とて、マジ女の生徒が亜粗美菜にたむろしていた。
タカミナ「賑やかなのはいいんだけどなぁ…商売にゃなんねえな」苦笑いのみなみ。
すると、賑やかだった店内が俄に鎮まり、緊張が走る。
タカミナ「いらっしゃい!よお、さくら。久しぶりだな」
さくらが、自称さくらの一番弟子を互いに主張する、2年生コンビのカミソリとゾンビを連れて来店した。
サクラ「お久し振りです、たかみなさん」
店内のマジ女生徒達が立ち上がって、頭を下げる。
店内の2ヶ所はマジ女の生徒が座ってはいけない席がある。
その一席にさくらとカミソリゾンビが座る。
もう1ヶ所は言わずもがな、ソルトの席である。但し、ソルトは滅多に亜粗美菜には来ないのだが…
タカミナ「いつものでいいな?」
サクラ「はい」
タカミナ「A定3つ!」
さくらの来店で店内が静かになった。
ソルトと並び、さくらもマジ女の顔なのだ。
サクラ「それで?二人とも…話ってなんだ?」
カミソリ「それが、大変なんですよ!さくら姐さん」
サクラ「その姐さんはやめろって言ってるだろ」
ゾンビ「ヤバ女と、激尾古が、乃木女と、ケヤキの坂の3トップにしめられて、乗っ取られたらしいんっすよ!」
サクラ「乃木女?ケヤキ?」
カミソリ「やっぱ知らないんすね…さくら姐さん」
ゾンビ「さくら姐さんはソルトさんしか興味ないから」
サクラ「おかしな言い方するな、ゾンビ。それはマジなのか?」
会話を聞いていたみなみ。
タカミナ「乃木女と欅って、すげえお嬢様の進学校じゃねえか?そんなとこに、ヤンキーがいるんか?」
ゾンビ「そうなんです!人呼んで、坂の3トップ…学業の成績がトップなだけじゃなく、喧嘩もそりゃあ強いらしいんですよ」
カミソリ「ヤバ女のテッペン、ヘッドと激尾古のテッペンシロギクは病院送りに…」
タカミナ「A定お待ち!」
カミソリ「あー腹ペコペコだったんすよー」
ゾンビ「カミソリはいつもだろ」
カミソリ「大食いはお前だろうが」
ゾンビ「ああん?何だと?」
サクラ「やめろ、二人とも。黙って食べな」
カミソリ「あれぇ?たかみなさん?」
タカミナ「なんだ?」
カミソリ「さくら姐さんのが一品多くないっすか?」
ゾンビ「あ、ホントだ。ひいきだー」
タカミナ「ガキかお前ら。さくらはマジ女のNo.2だぞ?お前らもおまけしてほしきゃ、さくらやソルトを越えるこった。因みに、ソルトは二品おまけだけどな」
カミソリ「あ、それで、さくら姐さん。その坂の3トップは今度は、マジ女を狙ってるらしいんですよ」
サクラ「……」