試合が再開すると、奏翔の分析だと美愉と冬優花、友香と美波、理佐と葵、菜緒と愛萌、瑞穂と梨香というマッチアップだろうなと思ったが、桜蘭高校から攻撃が始まるとパス回しも早くみんな追いつくだけで精一杯になっていた。
のだが、冬優花から葵にパスが回ると葵のすぐ目の前には瑞穂が走ってきて葵のレイアップシュートを真上から押さえつけるようにして止めるとボールを奪った。
瑞穂「うわ、これほんとにうちにやれるんかな。」
瑞穂は1人でごちると近寄ってきた、理佐に近寄ると耳元で何か囁いた。
そして、瑞穂は美愉にパスを渡すと、後ろの方をゆっくりと走っていった。
美愉は、ドリブルを少しすると友香にボールをパスして、そのままゴール下に走り込んだ。
友香は、ドリブルをしながら今起こっていることを見ると渋い顔をしていた。
瑞穂以外へのパスコースが全て塞がれていたからである。
瑞穂もそれに気づいて素早く友香後ろから抜き去ると、友香はそれに気づいてボールを高い位置にパスした。
冬優花と梨香が、それを止めようとジャンプするが間に合わずに瑞穂はそのまま飛び込んでボールをキャッチするとブロックに入ってきた愛萌と葵を蹴散らすようにしてダンクシュートを決めた。
瑞穂「すいませーん。この試合もう終わらせてください。
うちらじゃ、勝てないです。」
大きな声で手を上げて瑞穂が言うとその場にいた全員が、観客も唖然としたような顔をした。
梨香たち桜蘭高校のメンバーはダンクシュートを決めたことにも驚いていたが、突然の棄権に目を見開いていた。
奏翔以外の黒羊高校のメンバーは、ハイタッチをしながらもみんな瑞穂のことを誉めていたが少し焦ったような顔をしてその輪の中を抜けると
瑞穂「奏翔、ちょっと話があるから外に来てくれない?」
とだけ言うとそのまま出ていってしまった。
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