俺は大塚光圀。最近、アイドル指原莉乃と恋仲(肉体関係のある異性で同居人)になった。
朝に弱いから目覚まし時計三つセットしている。
『ジリリ、ジリリン』
おかしい。今日の莉乃は劇場講演で俺と同じ時間で良いのに、こういう日は俺を起こしてくれるのに、目覚まし時計が作動?とりあえず起きよう。
記憶はないけど、俺が幼児化するってことがあったけど、今度は莉乃が幼児化したらしい。
それにしても可愛い。寝顔だけでこの威力。
「起きて。」
「え?お兄ちゃんは誰?」
俺も幼児化したとき記憶がなかったらしいから仕方ないか。
「俺は大塚光圀。君の名前は?」
目線を子供の高さに合わせて怖がらせないように笑顔でゆっくりと、分かっていても名前を聞く。
「莉乃ちゃん。四歳でしゅ。」
「名字、上の名前は?」
「しゃーはら」
喋らせたらさ行が言えなくて余計に可愛い。
「莉乃ちゃん。お腹空かない?」
「莉乃ちゃんお腹空いた。」
タオルと荷造りヒモでパンツの代わり、古いシャツを着せる。
着終わったチビ莉乃を待たせて自分も服を着る。
「抱っこ」
チビ莉乃の身体を抱っこして、食卓に向かう。
絵面は完全にイクメンパパと娘だ。
チビ莉乃を抱っこしながらバター、ケチャップを皿に移し、レンジにかける。
ご飯を茶碗によそい、生卵をご飯に落とし、温まったケチャップを入れたらチキンライス風卵かけご飯になる。
若干不安に感じているチビ莉乃、大人である俺が笑顔で食べる。
「我ながらおいしいな。莉乃ちゃんも遠慮なく食べてね。」
まずいなんて言わせる料理はとうの昔に卒業した。
チビ莉乃の口に一口目が入ったのを確認した。
「おいしい。」
「そうだろう。」
その後も時間をかけて、ご飯を食べた。
「ごちそうさま。」
「お兄ちゃん。莉乃ちゃ、眠くなった。」
元々胃は小さいからあれだけでもお腹一杯になるわな。
もう寝ちゃった。
ベッドに運んであげ、掛け布団をかぶせ、急いで歯を磨いて、ベッドに戻った。
「莉乃、愛している。」
小さくなった恋人に口付けをし、俺の腕の中に収めて、俺も眠りにつく。
次目を覚ましたときに元の彼女に戻ることを祈りながら。
「ギャー!?」
元に戻った彼女の第一声で最悪な目覚めを迎えたが、これでいつか本物の父親になれる。
そして、俺の子供を産んでくれる母親は・・・。
その候補である彼女を抱き締めた。
「おはよう、莉乃。」