画面に映る女を見ながら貴浩はワインを飲んでいた。血のような色をした液体を口に含みながら、貴浩は妻である女と実の弟との痴態を楽しんだ。
鮮明に映る画面には、裸の二人がまさに行為を行っているところだった。避妊具を身に付けていない隆々としたペニスが妻であるまどかの女性器を突く。突かれるたびまどかは嬌声を上げた。
まどかという至高の女に出会えたのは奇跡と呼ぶに相応しかった。上司からの紹介で渋々お見合いという形で森保まどかという女性と出会ったが、あまりに美人で貴浩は自分には勿体無いどころか不釣合いだと断わった。
しかし、まどからは好評だったようで、貴浩は美人局を疑いながらも付き合うこととなった。どうせ結婚はおろか、デートをしてみれば自分がいかにつまらない男か知ることだろう。
けれども、貴浩の予想をまどかはいつも裏切った。一度目のデートも楽しかったといい、二度目のデートも、三度目のデートもした。
いつ捨てられるか、宗教のような話をされるか。貴浩は心の中にそれらをしまっていたが、デートを重ねていくごとに上空で消える煙のように消えていった。
まどかと交際を深めていくにつれ、貴浩は違う不安を抱えるようになった。美人な上、性格もいいまどかに他の男の手が伸びることが危惧された。
違う男にまどかが抱かれる――嫌悪感でいっぱいのはずなのに、貴浩はそれを想像するとひどく興奮を覚えた。初めてまどかを抱いたときよりも激しい興奮に、貴浩は戸惑いがあったが、もしかしてこれが自分の性癖なのではと考えるようになった。
悶々とした気持ちを抱えながら、貴浩はまどかを娶った。妻となったまどか。他の男に抱かれるシーンを想像すると、交際している頃よりも更に興奮するようになっていた。
自分の妻を違う男に抱かせてみたい――いつしか貴浩はそう願うようになっていた。仕事柄、出張が多く家を空けている時間が多い。仕事をしている両親は夜まで家にいない。いるとすれば、大学生の良太ぐらいだろう。
弟の顔が思い浮かぶ。歳の離れた弟だが、勉強以外、特に女性関係に関しては彼の方が全て上手だった。同じ血が流れているはずである。それなのにどうしてこうも違うのだろう。
若い頃の悩みが、年月を重ね、弟にまどかを抱かせたらと考えるようになっていた。良太に抱かれるまどか。想像しただけでガチガチに勃起したペニスからカウパーが漏れ出すほど興奮をした。
インターネットで盗撮カメラを購入した。寝室にそれを設置した。
予感はあった。大学生の良太は暇を持て余しているようだし、専業主婦であるまどかも欲求不満に違いなかった。
その予想はズバリと当たった。
ある日、カメラに撮られていたのは、裸で自慰を見せ合う二人だった。やがて我慢出来なくなったのか、まどかが良太をベッドに寝かしつけ、跨ってペニスを挿入した。
昼間から行われる情痴。肉と肉とがぶつかり合い、淫らな声を上げるまどか。ビデオカメラを再生させながら貴浩は鼻息を荒くした。
それ以降、二人は頻繁にセックスをするようになった。崩れた防波堤に水をせき止める術は無いように、二人は情痴に励んだ。貴浩はそれをホテルの部屋で見ながら自慰をすることがいつしか日課となっていた。
テレビ画面では、二人が繋がる瞬間を迎えていた。お尻を突き出したまどかの背後から、良太がいきり立ったペニスを挿れようとしている。ワインを飲んでいた貴浩は、グラスをテーブルに置くとボクサーショーツを下ろした。すでにペニスは勃起している。
苦悶の表情を浮かべるまどか。しかし貴浩は知っている。すぐにこの表情が恍惚なものに変わることを。
貴浩はペニスに右手を添えた。