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5年前…小栗俊太郎17歳

魔素羅尾(ますらお)高校。

「おっ、ツモ!」

「マジか!バカヅキじゃねえか、俊」

「実力だ、実力。リーヅモメンタンピン、満貫、4000オール」

小栗俊太郎は2年生ながら、事実上魔素羅尾高校の番をはっていた。

活動していないラグビー部の部室が俊太郎の城だった。

「俊さん!!」

そこに、1年生が慌てた様子で駆け込んでくる。

「あん?何だよ、スズキ」

「豪島さん達が、マジ女とやりあってます!」

「マジ女ぉ?あのマジ女?」

「馬路須加女学園っす!」

「ったく、困った先輩だねぇ…」

「大方、マジ女のヤンキーに手ぇ出して、ボコってマワシタとかそんなんじゃね?俊」

「懲りないねぇ、あの人も。マジ女か…番張ってんの誰だっけ?」

「宮脇咲良って結構マブいやつらしい」

「宮脇咲良…何かヤンキーらしくねえ名前だな」

「あのソルトから、テッペン獲ったくらいだから相当やるんじゃないっすか?」

「ソルト…か…そういや、マジ女だったな。そうか、あのソルトとやりあうくらいの奴なのか」

「どうする?俊」

「オンナ何かとやりあいたくないけどねえ…天下の魔素羅尾高校が、マジ女とはいえ、オンナヤンキーにやられたなんて、いい笑いもんだろ」

「だな。よええくせに、いきがってるアホな先輩持つと苦労しますねぇ」

「神輿は黙って担がれてろってか、いくか、クロ。マジ女にご挨拶に」

「ヘイヘイ。あ、おたべってナンバー2もマブいスケらしいぜ?」

「そいつは、クロに任せる。俺は宮脇咲良だ」