文字サイズ:

c01ee6aad96da4de119acdfd.jpg









「ちょっと、止めてくださいよ」

「いいじゃないですか。どうせ溜まってるんでしょ」

「痴女ですか、あなたは」

「痴女です」

 正樹のベルトが外され、いよいよペニスが出されようとしている時だった。
 
「ケダモノ!」

 あれだけベッタリと絡んでいた優佳里がさっと離れた。
 何が起きたのか分からない正樹は、ただ困惑して立ち竦むだけだった。

「正樹さんのケダモノ! 信じてたのに……」

 オイオイと泣き出す優佳里。
 正樹はもうわけが分からなかった。

「いやあ、あの」

「触らないで!」

 伸ばした手は、優佳里によって払われた。

「私への当て付けも大概にして欲しいのに……」

「いや、全く仰ってることが分からないんですけど」

 正樹はただただ首を捻るばかりだった。



 青いメイド服に身を包んだ美久を見たのは、仕事から帰って来たばかりのことだ。
 自宅から持って来たというメイド服。
 その姿を纏った美久は、まるでおとぎの国から飛び出して来たお姫様のようだった。

「居候をさせてもらってますからね。しっかりと奉仕させていただきますよ」

 そう言いながら家事をこなす美久に、正樹はただ苦笑いを浮かべるだけだった。



 酒を飲んでベッドへ入ると、正樹は深い眠りに落ちた。
 そんな正樹のベッドへ近寄る一つの影。
 美久だった。

「失礼します」

 布団を捲り、足元に隙間を作ると、美久はほふく前進をした。
 小さな身体がたどり着いたのは、正樹の下腹部だった。

「メイドですからね。こちらもご奉仕しないと」

 そのままスエットを膝下まで下ろすと、一気にボクサーショーツも同様に下ろした。

「これがおちんちん……」

 ダラリとぶら下がった正樹のペニス。
 美久は興味深そうにそれを見た。
 兄弟のいない美久にとって、ペニスを見るのは、幼い頃父親と一緒に風呂へ入った時以来だった。
 
 芋虫みたいだなと思った。
 毛の生えた芋虫がいる。
 美久は触ってみると、ふにゃふにゃとした感触だった。

「これで射精なんてするのかしら」

 保健の授業で、精通のことは習っていた。が、実際に見たことなんてなかった。
 こんなふにゃふにゃの状態で、精子なんて放てるのだろうか。
 美久はペニスをひとしきり触っていると、変化が起き始めていることに気が付いた。

 ふにゃふにゃだったペニスが、硬くなり始めている。
 柔らかかった感触から一変、石のような硬さになってきている。

「すごい……」

 そびえ立つペニス。美久の目は、好奇心の目から、妖しげな目に変わっている。
 子供心に、これから何をすればいいのか分かった。
 それは本能なのかもしれない。

「大きい」

 美久は本能的にペニスを咥えていた。
 正樹のペニスはすでに、少女の口に収まりきれぬほどに大きくなっていた。

(あご)が疲れちゃうよ」

 一旦ペニスから口を離すと、美久は猫が水を飲むように舐め始めた。
 舌をチロチロと出して、ペニスの裏筋を舐める。
 そうすると、ペニスがピクピクするのが見えた。

(気持ちいいんだ)

 本能的に、それが快感であることが分かった美久は、裏筋を徹底して舐める他に、睾丸を優しく揉んだ。
 そうすると、ペニスはますますキュッキュとし始めた。
 美久はペニスの様子を気にしながら、もう一度口に咥えた。

 今度は咥えながら、顔を上下させた。歯が当たらないように注意する。
 誰に教えてもらったわけではない。ただ、なんとなく次はこうすればいいと、頭の中でイメージが湧くのだ。

(美久は変態なのかな)

 正樹の声が聞こえ始めていた。
 苦しそうで、それでいて何かを我慢している声だ。

 美久はひたむきにペニスを咥え続けると、やがてペニスがビクビクとし始めた。
 もしかしたら射精をするのかもしれない。
 
 美久は口からペニスを離すと、手に持ち替えて愛撫した。
 好奇の眼差しで、ペニスを見つめる。

 やがて――

「うっ」

 短く正樹が呻くと、ペニスの先から白濁の液体がビュっと放出された。
 それはまるで、ポンプを押して出る手洗い洗剤のように。

「出た!」

 射精を目の当たりにした美久は、興奮気味に精子を眺めると、指で掬って舐めてみた。

「うへえ。苦い」

 初めての味はネバネバとし、とても苦かった。
 こんなもの、人が飲むようなものじゃない。

 美久はさっさとティッシュで後始末をすると、何事もなかったように正樹の隣に寝転んだ。
 狭いシングルベッド。正樹の顔は穏やかな寝顔だった。

「気持ちよかったですか? メイドらしく、ちゃんとご奉仕は出来ましたか?」

 返事はなかったが、美久は満足そうに目を閉じた。



「いや、だから身に覚えなんてないんですって」

「嘘! 私というものがありながら、そんな小娘になんて手を出して……ケダモノ! 鬼畜! 外道!」

 罵倒を受けながら、正樹は泣きたい気分だった。
 夕方前に起きた時には、あんなにもスッキリとした目覚めだったというのに。

「いや、本当に手を出してませんから、信じてください」