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男目線 泥酔の俺を拾ってくれた亜矢子 11

「一晩で初めての体験ばかりしちゃったな〜」 
「私も自分でびっくりするぐらい。ゴム付けないでしたのも初めてだし、顔にかけられたのも。・・・太郎くんのオシッコまで飲んじゃった、ヘヘヘッ。まだしたこと無いのがたくさんあるけど・・・」 
「えッ?」まだこれからなんですか亜矢子さん。 
「でも今日はたくさん愛してくれたから疲れちゃったでしょ、また明日しよっ、日曜日だし。あっ太郎くん明日予定は行ってる?」 
「ん〜何も無し」 
「やったー、一緒にいてくれる?」 
「もちろん、亜矢子と一緒にいるよ」 
冷蔵庫から冷たいビールを取り出し、2人で半分ずつ飲んだ後、亜矢子の狭いシングルベッドに潜り込んで落ちないように抱き合って眠りについた。

コーヒーの香りに刺激され、目が覚めた。 
亜矢子は早く起きシャワーを浴びたようでシャンプーの良い香りがした。バスタオルを体に巻き付けたまま、ベッドにコーヒーを運んでくる。 
「おはよっ」 
目をこすりながら、寝癖のついていそうな頭をかきながら時計を見るとまだ8時過ぎ。 
「おはよ〜、亜矢子早起きだね」 
「学生さんとは違うからね、女性は身支度もあるし、早起きの癖がついちゃってるの」 
コーヒーを飲みながら亜矢子を見つめる。 
「亜矢子」 
「なに?」 
「バスタオル取って見せて」 
「何寝ぼけたこと行ってるの〜」 
「ちょっとだけっ、ねっ」 
「も〜」 
亜矢子は立ち上がると胸に巻き付けてあったバスタオルを取った。 
朝日に浮かび上がる亜矢子の体はとてもキレイだ。 
「はい、おしまいっ」 
「え〜もう終わり〜」 
もっと見ていたかった。 
「シャワー浴びてくればッ、目が覚めるよ」 
亜矢子に促されてシャワーを浴びる。まだけだるい疲労感が残っていたが、それがまた心地よい。 
「トーストでいい?」 
「んっ、何でもいい」 
既にテーブルには朝食が用意されていた。 
「いただきま〜す」 
2人で食べる初めての朝食。 
「今日どうする?何処かに行く?」 
「太郎くんは何処か行きたいところ有るの?」 
「何処か行きたいって言えば行きたいけど、今日はここで亜矢子と2人でのんびりしていたいな」 
「良かった〜私もそう思っていたの。食料は昨日買い込んできたし、今日は私の手料理食べてね・・美味しくないかもしれないけど」 
亜矢子が作るものなら、たとえどんな料理でも美味しいと思うのですが・・。

食事が終わり亜矢子は後片づけをしている。 
俺は昨日のままで少し散乱している部屋を片づけようと、昨日のビールの空き缶や灰皿などを掃除していた。 
俺はあることを思い出した。 
「亜矢子、引き出し開けるよ」 
俺は昨日見せられたSM関係の本を取りだし、ソファーに座り込んだ。 
俺はこういう趣味は今まで無かったし、もちろん知識もない。 
昨日はパラパラと簡単に見ただけだったし。 
俺はその本に見入っていた。 
「・・・太郎くん?」 
亜矢子が下から俺の顔をのぞき込んでいる。 
「ん?どした?」 
「何回呼んでも返事がないから・・」 
ソファーの横の机にコーヒーを置きながら俺の足下に座り込んだ。 
「太郎くんはエッチですね〜、まだ明るいですよ〜」 
茶化すように亜矢子が笑う。 
「俺、何にもわからないから・・・」 
真剣に本を読みながら答えた。 
「そんなこと無いよ、昨日の太郎くん最高だったよ。ものすごく感じたし」 
「でもまだしたこと無い事が有るって・・」 
亜矢子は俺の太股におでこを乗せ 
「アリガト」 
と小さく呟いた。 
すべてを頭の中にたたき込むように猛スピードで本を読んでいく。大学受験の時以上に真剣だ。 
何時間ほど経っただろう。ふと気づくと、亜矢子は俺の腿の上に頭を乗せたまま静かに寝息を立てている。 
すべてを見終えたのは昼過ぎだった。異常な感覚が俺の頭を支配していた。 
しばらくして亜矢子が目を覚ました。 
「ゴメンッ、知らない間に眠っちゃった」 
「疲れてたんだね、昨日いっぱいしちゃったから」 
亜矢子に軽くキスをした。