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男目線 工業高校生U君とN先生 1

高校が工業高校だったんでほとんど野郎ばっかのムサイ学校。

ある日社会科担当のおっさん教師が怪我とかで入院したから復帰するまでの間 
代わりの先生が臨時で赴任してきたんだけど・・・ 
27とゆーわりにはどーみても10代だろ!っつーよーな女性教師Nさん。 
背もちっさくて、めちゃくちゃ可愛い!みんな大喜び!

ヤりたい盛りのクセしてまだ女の子とまともに付き合ったこともないオクテな 
俺はその先生の授業を受けるのが楽しみなだけでした。

そんなある日。 
自転車通学な俺が放課後自転車置き場へ向かっていると、N先生とバッタリ。 
「あ、先生さようなら(うっわー、向かい合って話するの初めてだよ!)」 
「U君今帰り?部活とかしてないの?」 
「はい、バイト頑張ってるんで帰宅部なんです。そう言えば先生、生徒の名前 
 なかなか覚えられなくて大変だって授業で言ってませんでしたっけ?ちゃん 
 と覚えてるじゃないですかー(名前覚えてくれててうれしー!)」 
「頑張ってるもん!それにU君って可愛いからすぐ覚えちゃったよ♪」 
「え・・・・またまたそんな〜(ま、まじ!?)」 
「やっぱ可愛いな〜♪じゃあね、バイト遅刻しちゃダメだぞ!」 
「はーい(どきどき)」 
とぶんぶんと手を振って去っていくN先生。 
明るい人だし他の生徒にもあんな調子なんだろうと思いつつも、その後は幸せ気分で一杯でした。

引っ込み思案な俺はその後N先生に話しかける様な場面はなく、自転車置き場 
でバッタリ会う様な事もなくて、日々は過ぎていくんだが・・・いつまででもいる 
訳じゃないN先生。オヤジ教師が復帰するまでの先生。 
よくある話で女性教師への憧れは憧れで終わるんだと思ってた。 
そしてまた場面は自転車置き場。 
「あら、U君さようなら。今日もバイト?」 
「あ、今日はバイトない日なんですよ。 
 駐車場の方向に向かってる先生は今帰り?」 
「うん、臨時教師って結構暇だからね〜、すぐ帰っちゃうの」 
と俺は自転車押しながらN先生の横歩き出す。 
「先生の車って、アレ?パジェロじゃん、かっこいー!乗ってみたいー!」 
「そう?じゃドライブしよっか?」 
「え!?」

「だって乗ってみたいんでしょ?」 
「そりゃそうだけど・・・本当にいいの?」 
「いーよ?でも学校から二人で出て行けないから・・・スーパー裏の駐車場で待ち合わせだからね?」 
「うん、じゃあ行く!」 
思いもよらず、降って沸いた急イベント! 
天にも昇る心地で自転車のペダル踏む速度はいつもより早く、俺はスーパー 
へと急いだ。

そして待ち合わせ場所で俺は先に着いていた先生のパジェロを見つけた。 
「せーんせ?」 
「あ、思ったより早かったね〜♪」 
「そりゃ毎日遅刻スレスレまで寝てて全速力で自転車漕いで登校してるから 
 鍛えられてるんですよ〜。」 
「ホント?凄いねー!でも事故ったら危ないから早起きしてゆっくり来ないとダメだよ?さ、早く乗った乗った♪」 
「じゃあお言葉に甘えまして失礼しまーす。あ、制服の上脱いでおきますね?」 
「あ、ウン・・・なかなか気が効くじゃん?」 
「勿論!こんな事もうないかもしれないし、なるべく目立たないようにしておきたいもん。」 
とか話しながらドライブは始まった。

俺はどちらかと言うよりハッキリ言って無口な方なんだが、相手の誘導が 
旨いのか俺が舞い上がっていたのか、会話は盛り上がりながらパジェロは 
隣の市と続く山道を越える定番ドライブコースを走って行く。 
「・・・でもまさか先生がドライブに誘ってくれるとは本当に思わなかったなー、 
男子校みたいな所に居て生徒に対して警戒してるとばかり思ってたもん。」 
「アハハー、そんな事ないよ?」 
「だって、女の先生って男子生徒からモテモテなのはお約束じゃん、告白 
 とかならいいけど、思い余って襲おうとする生徒もいるかもよー?」 
「あー・・・うん、そういうのは困るなー。でもそこまで思い余る生徒って、滅多に居ないと思うよ?」 
「その滅多がありえたら怖いじゃん?脅かすつもりはないけど、ちょっとは 
 警戒した方がいいんじゃないかと思うなー。」